これも何かの縁

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子を4人以上産んだ女性を表彰?子だくさん生活保護受給夫婦の末路・兎ケージ監禁致死事件

自民党山東昭子・元参院副議長が党役員連絡会で「子供を4人以上産んだ女性を厚生労働省で表彰することを検討してはどうか」と発言。

産みさえすればいい? でもその後の子育てが大切なのでは?

そういえば大阪府では『子を4人産み落とし、育てられないからと遺棄した件』で53歳女が逮捕されたっけ。

『子なし税』のあとは『子だくさん女性を表彰』――なんだかなあ。

目次じゃ!

育てられなくても子を増やせ

生活保護受給の子だくさん夫婦

テレビでも大家族が取り上げられ特番が組まれたりするが、あまりいいイメージはない。そういえば、子をケージに入れて殺害した足立区の子だくさん夫婦もいたっけ。そう『足立区兎用ケージ監禁致死事件』だ。

↑記事によるとこの『生活保護月30万円以上もらっていた子だくさん夫婦』は、子殺しをした翌日にはディズニーランドで遊んだそうだ。
ただ、この夫婦自身も子ども時代、過酷な恵まれない環境で育ったようで――
以下、一部編集転載。

東京都足立区に暮らす夫婦は、3歳の次男をウサギ用ケージに監禁し、殺害。夫婦は長男や長女とともに森へ行ってその子の遺体を埋めた。

その翌日、夫婦は家族で東京ディズニーランドへ遊びに行き、約1週間後には6番目の子供を出産した――

足立区の事件の夫・皆川忍(逮捕時30歳)の母親A子は、児童養護施設で「モンスター」と呼ばれていた。

A子は中学卒業後に水商売の世界に足を踏み入れ、夫との間に合計5人の子供をつくった。その長男が忍だったのである。

だが、A子は産むだけ産んで子育てをまったくしようとしなかった。赤ん坊を家に残してさっさと水商売の世界へもどったのである。

忍は間もなく乳児院に入れられ、妹たちに至っては生まれる前から乳児院に予約され、病院から乳児院へ送られて家庭で育てられることはなかった。中には出生届さえ出してもらえなかった子もいる。

A子は子供たちのお小遣いを奪い取ったり、夜の街を一緒に連れ歩いたりし、子供に飽きてくると児童養護施設に追い返した。中学を卒業した忍を引き取ったはいいものの、ソープランドの仕事に明け暮れろくに帰ってこず、家事などほとんどしなかった。

忍はA子に振り回されつづける中で、まともに人と付き合えないような人間に育っていく。母親に何度も捨てられてきたので、他人を大切に思うことができない。母親に裏切られつづけてたので、人を信頼する気持ちを持てない。母親同様に、行動はすべてその場の思いつき……。

忍は20歳になっても同年代の人と付き合うことができず、かつて在籍していた児童養護施設の小学生とばかり遊んでいた。

そんな彼はアルバイトも長く続かずに転職を繰り返し、何も考えず女性経験のないまま足立区竹の塚にあるホストクラブでホストになる。

妻の朋美(逮捕時27歳)の生い立ちも悲惨だ。

母のB美は中学卒業後にホステスとなり、入れあげたホストとの間に未婚のまま子供を産む。その長女が朋美だった。

その後に長男ができたことから籍を入れるが、結局一度も同居しないまま離婚。ほぼ同時に付き合っていた別の男性と再婚し、今度は3人の子供を産む。つまり朋美と長男はホストとの間にできた子供で、下の3人は再婚相手の子ということだ。(※つまりB美は4人産んだ)

B美は絵に書いたようなモンスターマザーで、近隣住民といさかいを起こしては逃げるように引越しをした。その数は、朋美が中学を卒業するまでに実に5回。朋美は物心ついた時からずっと母親に振り回されつづけた。

また、B美は再婚後もホストクラブに通うなど性に奔放だった。中学進学以降、朋美はその影響を受けたかのように性に関するトラブルを起こす。中学では恋愛によるいざこざから不登校になり、卒業後に進学したチャレンジスクールでは体を許した先輩に「妊娠した」と嘘をついて中絶費用をだまし取ろうとして退学になる。その後は水商売の世界に入り、客との間にできた子供を未婚のまま出産。養育費として250万円を手に入れた。

第1子を産んだ後、朋美は母のB美に連れられて竹の塚のホストクラブに遊びに行く。そこで働いていたのが忍だった。2人は出会って5日後に肉体関係を結び、1ヵ月も経たないうちに赤ん坊とともに同棲をはじめた。そして、7年間で7人もの子供を出産するのである。

やがて親族から借金を重ねたりした末、生活保護に頼ることになる。子供が多い分、すべての手当を含めて月に30万以上受け取っていたと思われる。

……もちろん、きちんと責任をもって子を育てている『子だくさん世帯』もあるだろう。けど、こういった生活保護受給者など、子を扶養する力がない人・育てる気がない人も現実にいるのだ。

自民党山東さんはこうした人にも表彰しようというのかな?

親の資質を国がチェックするわけにもいかないだろうし、親の資質に欠けるとして表彰しないとなると、これも問題。生活保護受給者を外すのは差別だものね。リべサヨがうるさいだろう。

健康な若い夫婦が生活保護を受給できて、扶養する力もないのに子どもだけは産み、子ども手当をせしめ、手取り30万円以上をもらい、ディズニーランドにも行く――『生活保護不正受給威圧ジャンパーを着た職員』を責める世間はこういったことはあまり報道しない。
それどころか、生活保護受給者が子どもを持つ権利を守ろうとし、それを非難する者を逆に非難する。
けど、自身を養う力のない者が子を作るのはどうなんだろう? とにかく子どもさえ増えればいいということなのかしら?

健康な若い夫婦が『生活保護の資格』を得るには、たくさん子どもをつくるのも一つの手かもしれないの~。先の『兎ケージ監禁致死事件』の足立区の夫婦のように「子どもがたくさんいて生活が苦しい、子どもがたくさんいるから働けない」ということにすれば月30万円以上、国からせしめることができるようだ。

そのお金は誰が負担するのかというと――過労死しそうなほどに働かされるまじめな一般国民である。

ここでふと「オタクは滅んでいっていい、再生産しないでほしい」と発言していた上野千鶴子氏のことを思い出した。

けど再生産を止めなくてはいけないのはどっち?
いや、きっとオタクのほうなのだろう。少なくとも上野千鶴子総統の頭の中ではそうなっているんだろうな。
こういった生活保護受給者に対しては、絶対に「再生産しないでほしい」「滅んでいっていい=淘汰されていい」「不良債権」などとは言わないが、オタクには堂々と言うのである。

子ども手当』は親のもの

子なし税創設や子だくさん家庭を表彰する前に、日本政府は、子どもを育てやすい環境――保育園や病児保育、産科、小児科の充実はもちろん、子を持つことで発生するリスクをカバーする環境を整えるべきでは。
そして、児童養護施設の子どもが難なく自立できるようにする支援策などなどの社会福祉社会保障制度を充実させていくほうが先だろうに。

子ども手当』も子どものために遣われず親のパチンコ代に消えたりする家庭もあるだろうから、そういった手当はやめて、給食を無料にするとか、全国の公立学校にエアコンを入れるとか(未だにない地域があるようだ)、そういったところに税金を投入してほしいよな。

子どもは親を選べないのだから、格差をなくしたいのであれば、どんな子でも利用できる公の施設を整えるべきでは。
特に、家庭・親に恵まれなかった『本当の弱者である子』が集まる児童養護施設は最優先すべきだろう。

 

子だくさん・出生率が高い後進国

ところで出生率の高い国って、あまり豊かではない後進国で女性の人権がなさそうな国ばかりだよな。

※ただし、イスラム系もいろいろあるようで、女性の権利については――イスラムは伝統的に既婚女性の財産権や親権が男性より強く、離婚時に女性に相当額のお金を払える男性のみが結婚できる――とのこと。

出生率が回復したと言われる移民を受け入れているフランスはこんな感じらしい。

イスラム系移民を受け入れない限り、日本の出生率は上がらない気がする。

ま、日本政府は、少子化対策よりも『少子化でもやっていける社会のしくみ』を考えたほうが早いのでは。

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