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ピアノとマンガの道を歩んできたハヤシのエッセイ・イラスト・物語集

進撃の巨人・結末予想「今までの残酷な歴史=記憶を二千年後の君へ」☆ミカサの頭痛・エレンのキャラ考察

おっ、2019年の進撃の巨人カレンダー! カッコいいの~。

エンスカイ 進撃の巨人 2019年カレンダー

エンスカイ 進撃の巨人 2019年カレンダー

……話を進めよう。
進撃の巨人』結局、人間と人間の戦い(戦争)になってしまったようじゃの。
なんといっても――主人公らが罪のない民間人を巻き込み躊躇なく殺害するシーンに、少年漫画もついにここまで来たか、担当編集者・編集部もよくこの展開を許したな、と少々驚いてもいる。

となると結末はハッピーな要素ってほとんどなく、主人公らにとって救いのないものになるのかも……まさに「世界は残酷じゃの~」と思いつつ、どんな結末・最終回になるのか、自分の願望を混ぜて想像してみた。

※今現在、連載されている原作漫画『進撃の巨人』を知らない人には「?」な内容です。なお、アニメOPからの考察、ピアノアレンジ演奏について、進撃キャラの髪形についての記事はこちらにて↓

目次じゃ!

進撃の巨人』結末(最終回)予想考察

結末予想1・座標の力・全ての巨人の力を封じて未来を救う

↑このサイトの記事にあるように――エレンは、王家の血筋を持つジークや他の残りの知性巨人を取り込み、9つに分かれた巨人を再び1つにし、全ての巨人を操る『始祖の巨人の力=座標』を誰にも渡さないよう、自ら硬質化して眠りに就き、巨人の力を永遠に封じる――という結末がいいよなあ。

(座標の力は王家の血が流れているジークあるいはヒストリアに接触することで発揮できるというし)

けど、巨人の力を封じる前に、ハルマゲドン的にあえて座標の力を使って『巨人攻撃=地ならし』を仕掛けるかも。
座標=始祖の巨人の力がいかに恐ろしいものであるかを知らしめるために。人々の記憶にその恐ろしさを植え付けるために。

『壁の巨人ら』を人間に戻せないのであれば、巨人同士喰い合うように命じ、自滅させて、巨人を世界から一掃し、巨人科学を消滅させるために一度、文明を破壊する。

それを『二千年後の君』へ伝える。

※『二千年後』の意味はこのサイトの記事↓が分かりやすい。

「二千年後の君へ」というのは「エレンに寿命がきて次に始祖の巨人の力が継承される人へ」という意味――とのこと。
つまり、ユミル・フリッツが大地の悪魔と契約し巨人の力を得てから、その巨人の力を受け継いだエレンの寿命が尽きるまでの期間が2000年だから「二千年後の君へ」となるようだ。

だけど、巨人の力が継承されてしまったら、悲劇は延々と続く。
なので、救いのある結末を望むワシは、巨人の力は継承されず封じられるほうに一票だ。

「二千年後の君へ」は「巨人の力が継承される君へ」ではなく「今までの2000年の歴史・巨人の記憶を、これから未来を歩む君へ伝えたい」という願いが込められているのでは、と考えている。

さらに願望を込めて言うならば、その『君』とはエレンとミカサの子かもしれない。
エレンの寿命が尽きる時、すでにミカサのお腹には子どもが宿っていた、ということで――これから未来へはばたく『君』は、悲惨な歴史を知り、過ちを繰り返さぬよう、できるだけ多くの人が幸せになれるような世界を創ってほしい――と。

巨人の力が継承されるって一種の呪いだ。
13年の寿命で、継承させる人間に喰われる運命。

その呪いを絶つためにエレンは戦っているのではないだろうか。
それはジークもライナーも同じ思いを持っているだろう。

そーいや、進撃の巨人に登場する『親』(エレンとジークの父親グリシャ、ライナーやアニやベルトルト、マーレ国のエルディア人の少年少女戦士たちの親)は自分の子を戦士として送り出し、巨人の呪いをかける(または、かけようとしている)のだから酷いよな。

エレンもジークもライナーも、マーレのエルディア人子ども戦士たちも、そんな親の下に生まれてしまった。今は敵味方に分かれているが、本質は『同じ境遇の仲間』だ。

呪いから解放されるには、巨人の力を誰にも継承させず、なくすしかない。

ま、これがワシが考えられる『救いのある結末』かなあ。
もち、世界はとても残酷なので、全て破壊しつくされ全く救いのない結末もありうるだろうけれど。

あ、そうそう、その前に『大地の悪魔』の存在がどうなっているのか、だよなあ。
百年前、マーレ国が誇る英雄へーロスが「人間でありながら大地の悪魔を倒し世界を救った」ということになっているようだけど。

人間でありながら大地の悪魔を倒した力があるということで「へーロスはアッカーマン一族では」という考察が説得力あるように思う。

『巨人科学の副産物だというアッカーマン一族』についての謎も気になる。

そして『大地の悪魔』が未だ存在しているならば、再び『巨人の呪い』が復活してしまう余地を残すことになる。とすると『大地の悪魔との戦い』もあるのだろうか?
まだまだ謎がたくさん。

結末(最終話)まで生存しているキャラ予想

ミカサとヒストリアとジャン――この3人は生き残るのでは、と予想。
ミカサは、エレンにとって守らねばならない人であり、ヒストリアとジャンは「平和の時代に合う人間」だから。
特にジャンはいつまでたっても人を殺すことに慣れず、戦場ではあまり役に立ちそうにない=非情になれない性格。だからこそ、生き残るのではと。

リヴァイ兵長は厳しいだろうな。ワシだけでなく「リヴァイは死ぬんだろうな」と思っている人、多そう。でもだからこそ、ひょっとしたら作者・諌山創氏は読者の予想を裏切ってくれるかも?

ハンジさんも微妙だな。サシャでさえ死んでしまったからなあ。
けど戦争を回避する世界を築く時、外交力は必要。ハンジにはその能力がありそうだから、生き残るかもしれない。

もちろん『世界は残酷』なので、全員死亡もありうる。

『壁の巨人ら』をエレンが操り、徹底的に世界と人類を破壊し尽くすラストもあり?
ライナーがエレンのことを「この世で一番、座標の力を持ってはいけないヤツ」と言っていたくらいだからな。

世界と人類を破壊し尽くす――うむ、まさにハルマゲドン。

ちなみにハルマゲドンの思想は新約聖書キリスト教)にあり、「ハルマゲドンにより破壊され荒涼とした世界を、降臨したキリストが救う」という話になっているようじゃの。

※マーレ国のエルディア人は『ユダヤ人』を思わせる境遇であるが、ちなみにユダヤ教旧約聖書のみ、ハルマゲドン思想は入っていないそうだ。

まあ、それはともかくとして、エレンが巨人を使ってハルマゲドンを起こし、その後、始祖をはじめ全ての巨人の力を封じ、かろうじて生き残った人々へ悲惨な記憶・歴史を遺し、反省させることができれば、未来を救うことにつながる?

もちろん『歴史は繰り返す』ということで救われない未来を示唆して終わるのも『進撃』らしいけど。

結末予想2・ループ説考察

進撃の巨人』は『座標=空間を超越した見えない道』を使って、ユミルの民=エルディア人である誰かの未来の記憶を見ることもできるようで――

進撃の巨人』の力を持っていたエレン・クルーガーが、後にグリシャ・イエーガーのもとに生まれるエレン・イエーガーの未来を知っていた――

全く違う時代に存在するエレン・クルーガーとエレン・イエーガーがリンクするシーンがあることから、彼らは同一人物であるという説もあったり――

あるいは、エレン・クルーガーはグリシャに喰われることで、グリシャの息子としてエレン・イエーガーに生まれ変わったとの説もあったり――

これについてはループ説を唱える考察記事が多い。
たしかに劇中、ループをにおわせるシーンがあり、ループ説も説得力がある。

となると、残酷な歴史を反復する時間軸の輪から脱出し、新しい時間軸を創ることが、救いにつながるのかもしれない?

巨人の持つ力『空間を超越するという見えない道』が時間をも超越し、時=歴史をループさせていたと仮定すれば――
エレンが持つ『始祖の巨人』や『進撃の巨人』の力を封じることで、『時空を超越した見えない道=座標』が閉ざされ、ループ脱出となる。

あるいは、巨人の力を封じるために硬質化して永遠の眠りについたエレンの意識は再び第1話に戻ってきて、エレンだけループにはまるのかも。

そう、1話に出てきたエレンの長い夢は『今までの悲惨な戦いの記憶』だ。
ほかの生き残った皆は新しい時間軸を行き、エレンの意識だけは元の時間軸に戻り、同じ歴史を繰り返す。エレンの体は新しい時間軸では眠ったまんまだ。
そう考えれば、1話の内容もしっくりくる気もする。

ま、基本、一部の人間が反省したところで人間世界から戦争はなくならない。なので新しい時間軸では、巨人の力を超える破壊兵器(核兵器みたいなもの)が開発されるだろう。各国がそれを持ち、均衡が保たれ、戦争が抑止される未来が訪れるまで、巨人の力を封じ込めたエレンは眠り続ける――なのでエレンが目覚めるとすれば、ずっと先の未来となるだろう。

ひょっとすると1話の「行ってらっしゃい、エレン」と言うセリフは、新しい時間軸で目覚めようとしているエレンへの言葉――つまり、悲惨な歴史を繰り返す時間軸=ループから解放されて旅立つエレンを送り出す言葉かも……。

ま、新しい世界で目覚めたところで、すぐにエレンの寿命が尽きるだろうが、きちんと死を迎えられることはエレンにとっても救いとなるのでは。

そしてエレンを見取るのは、エレンの子孫かもしれない。でも、エレンはそれが自分の子孫とは気づかずに、それでも未来の人間が幸せに暮らしている姿を確認し、やっと心が救われ、心置きなく旅立つのだ。

旅立った先で、ミカサや一緒に戦ってきた仲間の魂に会えるかもしれないね。

エレンが死ぬことにより、無作為に選ばれたエルディア人の赤子に巨人の力が継承されるだろうけれど、生命の危機を感じることのない=戦いのない平和な時代であれば、巨人の力は発動せず眠ったまんまだろう。

って、さすがにこれは考えすぎか。アニメ版には「行ってらっしゃい、エレン」の言葉はないようだし。

アニメ3期OPの画は「二度とかえらない日々」「少年時代の終わり」を表現しているとのことで、それならループ説は否定されるよなあ。

※『巨人の力』は未来を読み取ることができるのかも。巨人科学の副産物=アッカーマンのリヴァイとミカサもほんの先の未来が分かる=相手がどう動くか分かるから強いのでは? そしてエレン・クルーガーは、まだ生まれていないエレン・イエーガーの未来を読めたのでは? と考えるとループ説は否定できる。

余談集

余談1 ミカサ他、戦闘系物語の女戦士を語る

この頃の漫画・アニメの女性は腕っぷしも強い。ミカサはリヴァイにはかなわないものの、ほかの男より強い。
その上、エレンを守ろうとするだけではなく、生活上の面倒もみようとする、まあ男性にとって理想の女かもしれない。

『男主人公を守ろうとする』といえば、エヴァンゲリオン綾波レイもそうだよなあ。
ま、シンジ君の母親遺伝子から創られているので、そうなるのは当然かもしれないが。

ミカサとレイってけっこう共通点あるよなあ。
どっちかというと家族愛で主人公と接するし、あまりしゃべらず性格は暗いほうだし、神秘的要素・出自の秘密もあるし。戦闘においてお色気的な肌の露出もなし。男と同じ戦闘コスチュームだ。

ちなみに昔(昭和時代)の漫画・アニメで、戦場においてヒロインが男より強いっていうケースは稀だった。というか、ほとんどなかったように思う。
なのでカッコいいと思えるような女キャラも少なかった。

唯一、キューティーハニーだけかな。
けど敵も女だけだったしな。男とは戦ってないよな。

戦闘もので女性キャラが男性キャラと対等に活躍するのは、ファーストガンダムが最初だった気がする。
なので女キャラをカッコいいと思えたのはガンダムが初めてだった。戦闘コスチュームも男性と同じデザインで、肌を過度に見せたり、体の線を強調することもなかったし。

少女漫画系であれば、はるか昔に『リボンの騎士』や『ベルサイユのバラ』があったけど――
少年漫画系で、男主人公よりも腕っぷしが強い女戦士が登場するのはドラクエダイの大冒険のマアム』『アベル伝説のデイジー』が最初かな?
ただどちらも、太もも見せる戦闘コスチュームで過度に肌を露出していたので、結局、お色気優先に見えてしまったのが残念。

あ、でもナウシカは強かったっけ。肌を露出した格好もしなかったし。

ところで、ミカサはムッチリしたところがなく筋肉ムキムキの様で、そういったところもリアリティあるよなあ。エレンより体重があるというし。

ところでミカサのマフラーだけど「そんなもん何度でも巻いてやる」と言っていたエレン、その後、ミカサに巻いてあげたのかが気になる。ミカサ、待っていると思うよ。

というか新しいのプレゼントしてやればいいのに。繕っているけど多分ボロボロ。

で、ミカサのことだから、エレンからプレゼントされた新しいマフラーをしつつも、古いマフラーも大切にとっておき、たまに手にとってながめるのだろう。

余談2 ミカサの頭痛について

ミカサの頭痛、ループ説と関連づける考察があるけれど――

実はミカサは記憶を改ざんしていて、頭痛が起きるのは本当の記憶が呼び起されそうになるから、と考えてみた。本当の記憶はとてつもなく残酷だから改ざんしてしまったのだ。

ミカサの役目はエレンを守ること――グリシャあたりにそう仕組まれてしまったのでは? アッカーマン一族、リミッター外しのことはグリシャなら知っていた可能性がある。

グリシャは13年の寿命が迫っており、あの時、巨人が攻めてこなくても、近いうちにエレンに巨人の力を受け継がせなくてはいけなかった。そして『巨人の力を得たエレンの守り役』としてアッカーマン一族であるミカサに白羽の矢を立てたのだ。

また『知性巨人の力を得た者は13年の寿命』『アッカーマン一族は巨人科学の副産物』ということから、化け物のような戦闘能力を持てるのも、リミッター外しに目覚めてから13年間、という制限があるのかも。だからリヴァイの力も落ちてきている? いずれ、リヴァイとミカサの戦闘能力は逆転する? あと、巨人の力=未来を予測する力もあるから、相手の動きの一歩先を読むことができるのではと踏んでいる。

ところで、ミカサのマフラーが外れる日がくるのか。それはエレンへの執着が消える日でもある。今のミカサがエレンに依存しているんだとしたら、エレンから自立できる時が来るということなのかな。

余談3 エレン・キャラ考察

エレン君、負けん気が強くて熱いキャラなのに、よく泣くよな。拉致されたアニメ2期ではミカサに慰められ、3期ではヒストリアに喝を入れられ……女子は強いな。

いやいや、泣き言も言うエレン君、人間らしくていいと思うよ。

ところが今現在、原作漫画の19歳のエレンは熱さを内に秘めてしまい、キャラが変わってしまった。少年の頃と全く違う4年後の姿に正直、とまどった。これから過去を振り返るシーン(回想)でエレンの性格が変わっていく過程を補完していくのかな。

そう、エレンのキャラが変わったのは、グリシャやエレン・クルーガーなど今まで巨人の力を受け継いだ者たちの記憶も受け継ぎ、彼らの人格が影響を与えているのかもしれない?

というか、もともとエレンには『自由を求める進撃の巨人』の資質が受け継がれていたのかも。だって『進撃の巨人の力を受け継いでいたグリシャの遺伝子』を持っているのだから。

ユミルの民=エルディア人だけが何代にもわたり『巨人になれる性質』を受け継いでいるということは、これはもう遺伝子に組み込まれているから、としか説明できない。

エルディア人が他民族と結婚しても、生まれてくる子はおそらく『エルディア人の素質』を優先的に受け継いでしまうのだろう。

子どもの頃から自由に憧れていたエレン――『進撃の巨人を受け継いだグリシャ』の遺伝子のなせる業、かもしれない。

余談4 昔のバッドエンド漫画

バッドエンド漫画として『デビルマン』は有名だけど、ほかにも後味悪い・救いのない戦闘系漫画があったんだな。

人間ドラマ系でも手塚治虫が『主要人物のほとんどが死に、主人公が狂うという全く救いのない話』を描いている。

地球の守護神であったのに愚かな人間を全て消すため、世界を終焉させるっていう『グレンダイザ―』というロボ漫画もあった。幾人かの選ばれた仲間だけ新世界のアダムとイブにするべく助けるのみだ。シンジとアスカだけが生き残る『エヴァンゲリオン旧劇場版』みたい。

ひょっとして『進撃の巨人』もこれに近い終わり方になるのかな?

ま、なにはともあれ、ここんとこずっと漫画・アニメの世界からご無沙汰しているワシであるが、唯一『進撃の巨人』だけは気になっている。エヴァンゲリオンより面白い。

鋼の錬金術師』も伏線を全て回収し、「あの主要キャラ、いつのまにか消えちゃったね」ということもなく、人気があるからとダラダラ引き延ばしたりして冗長になったりせず、矛盾なくきれいに物語をまとめたけれど、『進撃の巨人』も広げた風呂敷をたたんでくれるに違いない。

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楽園への進撃  初回盤

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進撃の巨人 コミック 1-25巻セット

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  • 作者: 諫山創
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/04/09
  • メディア: コミック