これも何かの縁

ピアノとマンガの道を歩んできたハヤシのエッセイ・イラスト・物語集

体操漫画紹介☆内村選手のわき毛にドラマを見る

塚原光雄・千恵子夫妻のパワハラ問題で日本体操界が揺れている。テレビのワイドショーでは連日、人民裁判の様相。そんな中、速見コーチの宮川紗江選手への平手打ち暴行映像がテレビで流されて――

塚原光雄・千恵子夫妻のパワハラのほうが速見コーチの暴力より罪が重いのか?――要するに「速見コーチを復帰させるのに、塚原夫妻は体操界から追放するのか?」といった話題も沸騰。

速見コーチの暴力を受け入れて許し、速見コーチと五輪を目指したいという宮川選手。その暴力コーチの処分をした塚原氏側。正しいのはどっち?

とにかく体操界が熱い。そこで体操に因んだ話題を語る。

目次じゃ!

体操漫画紹介

男子体操漫画『空のキャンバス』『THE SHOWMAN』

そういえば体操漫画ってあまり見たことない。種目が多いし、技の点数のつけ方もよく分からないし、話が作りにくいのかもな。

それでもワシが知っている中では3作品ある。

女子体操だと『アクション』で連載されていた鎌田洋二の『タンブリング』。

男子体操だと『週刊少年サンデー』の元体操選手金メダリスト森末慎二原作・菊田洋之作画の『ガンバfly high』。この作品はアニメになったし、体操メダリスト内村航平選手が話題にしたこともあり、有名だ。

が、ワシは週刊少年ジャンプで連載されていた今泉伸二の『空のキャンバス』が一番印象に残っている。(1986年~87年に描かれた作品じゃ)

主人公の死というラストにやっぱ心が動かされてしまった。もちろん今読んでみれば、よくあるドラマ、よくあるパターンのお涙ちょうだいもの……かもしれないけれど。

『空のキャンバス』は絵柄がコメディ風、おふざけシーンもあるので、こんなシリアスな展開になるとは思わなかった。

内容【子どもの頃、出会った宙返りの上手かったライバルとの約束を果たすため、体操の名門校・清流学園へとやってきた北野太一。そのライバルが、目の前にいる体操女子ジュニアチャンピオン・赤城榛名と知らず、太一はライバルとの対決を夢に体操にかける。だが7年前に負った背中の傷が太一の体を蝕んでいく。一方、赤城榛名は、太一が探しているライバルが自分であることを知り……】

『空のキャンバス』は、少年ジャンプなのに『打ち切りで尻切れトンボ・未完』にもならず『人気があるためにダラダラ続いて冗長となり、漫画家が疲れて伏線回収せずに終わったり』もせず、きちんと着地できた稀有な作品だ。全7巻。文庫本だと全5巻。ちょうどいい長さ。

――と体操漫画をいろいろ検索していたら、内村航平氏監修・菊田洋之作画で『THE SHOWMAN』という漫画もあることを知った。内村航平氏との綿密な打ち合わせによって裏付けられた体操描写が売りの熱いスポーツドラマだという。2018年2月から少年サンデー増刊号で連載中。

THE SHOWMAN 1 (1) (少年サンデーコミックス)

THE SHOWMAN 1 (1) (少年サンデーコミックス)

THE SHOWMAN(1) (少年サンデーコミックス)

THE SHOWMAN(1) (少年サンデーコミックス)

※内容【東京五輪を目指す若き才能を発掘するため、集められた中高生たち。
彼らを待っていたのは、過酷な試練と、厳しい選抜試験…生き残るのは誰だ?】

『ガンバ!Fry high』では全くの体操素人が成長していく物語だが、こちらはある程度できる人たちが競う物語のようだ。内村航平氏もクールなキャラとして登場する。内容がリアルに偏り過ぎとの声もあるが、体操ファンにはたまらない作品だろう。

ガンバ!Fly high 出番だ、駿!!アジア大会編 (My First Big SPECIAL)

ガンバ!Fly high 出番だ、駿!!アジア大会編 (My First Big SPECIAL)

  • 作者: 森末慎二,菊田洋之
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2012/04/20
  • メディア: ムック
  • クリック: 4回

女子体操漫画『タンブリング

こちら『タンブリング』は女子体操漫画。

内容は――15歳の千波みなもはふとしたきっかけで体操の世界に足を踏み入れた。小さい頃から、運動神経のすぐたみなもは、ジュニア女子体操クラブを紹介され、その後、ライバルたちと競い、成長し、やがてオリンピックへ。だが、その会場には生き別れた母親と異父妹が。母親もまた体操選手であり、異父妹を体操選手に育て上げていた――とドラマチックなあらすじだけど、この主人公女子体操選手はあっけらかんとした性格なので、落ち込んでも立ち直りは早いし、そんなにドラマ性を感じなかった。

タンブリング(1) (漫画アクション)

タンブリング(1) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(2) (漫画アクション)

タンブリング(2) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(3) (漫画アクション)

タンブリング(3) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(4) (漫画アクション)

タンブリング(4) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(5) (漫画アクション)

タンブリング(5) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(6) (漫画アクション)

タンブリング(6) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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タンブリング(7) (漫画アクション)

タンブリング(7) (漫画アクション)

  • 作者: 鎌田洋次
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/02/09
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)
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内村航平選手のあれこれ

ドラマチック・内村家の事情

体操界のレジェンドと呼ばれる塚原光雄氏も当時はすごい選手だったのだろうけれど、やはり体操といえば、内村航平選手である。国民栄誉賞もらったっていいんじゃないか、というくらいに活躍された。

そんな内村航平選手、日本体操界で初のプロ転向――今現在、塚原夫妻のパワハラ問題で揺れている日本体操協会とは一線を引いているようだ。

そして、ここが大変気になっているのじゃが、今もわき毛は健在……なのだろうか。

そう、内村選手といえば、わき毛である。低体温キャラの内村選手、わき毛だけは黒々フサフサと元気じゃの~と、リオのオリンピックでは内村選手のわき毛が気になって仕方なかった。

※ちなみに、白井選手はわき毛の処理をしていたようで、わき毛の処理は個々の選手にまかせるようだ。

そんなリオでのオリンピック当時、こんなニュースも流れていたっけ。

体操の内村航平選手の母と妻が上手く行ってないだとか、母親が子離れできないとか、母親が結婚に反対だったとか、内村選手には実は4年付きあっていた彼女がいたが、今の奥さんが猛アタックしてきて略奪愛、できちゃった婚になってしまったとか。

そんなゲスな裏話を聞き――嫁姑問題、大変じゃの。んが、母にしてみれば息子をあそこまで育てたエネルギーは半端ではない。子離れしろと言われたって、簡単にできないよな~

ワシが母の立場なら、子離れできないかも。「子に見返りを求めるな」とはよく言われるけど、そんな聖人のような人間に、ワシはなれないかもなあ~。けどワシが嫁の立場なら、子離れしてくれない姑は困るよなあ~と、内村選手の隠されたドラマについて、思いを馳せてしまった。

あまり感情を顕にせず、低体温的なキャラでいつも落ち着いているように見えていた内村選手――あのツインテールのキャラの立っていたお母さんを見て、「内村選手、何かすごそうなものを抱えていそうじゃ」と思ってはいたけど、やはりそういうドラマがあったのじゃな。

内村選手のわき毛にドラマを見る

リオでは、内村選手の技にも目を奪されたが、白い肌からチラつく黒いわき毛に目を奪われてしまった人も多かったのでは。

低体温キャラに見える内村選手だが、実は熱いドラマを抱えているようで、それはまさに『低体温そうな白い肌から見える情熱的な黒いわき毛』とリンクする。

白い肌から見える黒いわき毛。
その意外性・衝撃性こそがドラマなのじゃ。

うむ、ワシは「内村選手にドラマとはなんぞや」を教えてもらった気がする。
もちろん、あのリオのオリンピックでの逆転劇もドラマチックであったのだが。

そして今後、もしも、もしもだ、大会に出ている内村選手にわき毛がなかったら、「いったい、何があったというのだ?」とこれまた気になることだろう。
内村選手に何か心境の変化が? と隠れたドラマを思うに違いない。

ちなみに欧州ではワキ毛があっても気にしないらしい。

カミソリにしろワックスにしろ、やっぱり肌が傷むんだよね。昔、垢すりって流行ったけど、あれもお肌に悪いよな。

体操一家・内村航平選手の経歴

オリンピック選手たちのバックには必ず家族の支えがある。

内村選手の場合、ご両親も体操選手であり、最初は住んでいるところ(長崎県諫早市)の空き地にコンテナを6個並べて体操スクールを作ったそうだ。設備が整えられている朝日生命体操クラブはえらい違い。

そんな内村航平氏、小さい頃から体操づけの生活を送る。友だちともあまり遊ばなかったらしい。トランポリンで体操技術に大切な空中感覚や空間認知能力を身に着けた話は有名だ。中学を卒業すると東京の高校へ、そして日体大に進学。あの塚原夫妻が牛耳る朝日生命体操クラブ(当時、そこに所属していた塚原直也氏に憧れていたそうだ)にも所属したことがあるという。

妹さんも、そして現在の内村選手の妻も体操選手という、まさに体操一家。
そういえば塚原夫妻も息子の直也氏もオリンピックで活躍されたスーパー体操一家だっけ。塚原家が日本体操界の一時代を築き、支えてきたのはまぎれもない事実。
なお、直也氏と航平氏は今でも仲が良いとのこと。

内村航平氏の母・周子氏の体操の実力

内村航平氏の母の周子さん、なんと新技『シュウコ8』を披露し全日本マスターズ優勝していたという。
内村選手のわき毛と同じくらいのインパクトがあったツインテールの周子お母様、50代にしてプロポーション抜群、そして体操技術も素晴らしい。ただのキャラの立った母ちゃんではなかったのだ。

ま、塚原千恵子氏も同じくキャラは立っているし、オリンピックで入賞を果たした実力者ではあったのだろうが……今ではもう体操界の老害と認定される勢い。

オリンピックで息子が活躍し、時代は違えどそれぞれに、涙を流していた内村周子氏と塚原千恵子氏。息子を応援する母の愛は同じなんだろうけれど。

老害――時代の空気、感覚が老人と若者では全く違うし、世間の価値観も変わっていく。歳をとるとその動きについていけなくなる。

速見コーチの宮川選手への平手打ち指導も、20年以上前ならば学校の部活でも普通に行われていた。

ワシもきっと老害となるのだろうな。そのことを肝に銘じなくてはの。引き際が大事。