これも何かの縁

ピアノとマンガの道を歩んできたハヤシのエッセイ・イラスト・物語集

Me too~セクハラ・恋愛トラブルがコミュニティを壊す

はあちゅうさんのサロンや、イケハヤさんの元書生が代表を務める団体ONEれいほく(今現在の名は『ひとまき』)で、セクハラ問題が起きたようじゃの。今回はコミュニティで起こるトラブルについて、自分の経験を踏まえながら語る。

目次じゃ!

コミュニティ内の人間トラブル

ピアノサークルで起きたトラブル

時効ということで話題にする。
ワシは昔、とある大規模なピアノサークルに入っていた。
そこで、新しく入ったばかりの男性メンバーから「セクハラ行為=不快な行為」を受けたので、代表に相談したことがある。

代表は相手側ともやりとりをした上で、「ハヤシさんも非があるのでは」という言い方をされ、ワシはこのサークル活動を自粛しようかな、と考えた。

んが、その相手は、ほかの女性会員にもいろいろやらかしていたらしく、複数の女性らも「気持ち悪い」と声をあげていたので、ほどなく代表にも事情を分かっていただけた。

しかし強制退会までいくような酷いセクハラではないと判断したのだろう、代表はその男性を退会させることなく、その相手男性もサークルに居続けた。

その頃にはもう、ワシにはつきまとってこなくなったが、ときたま、ほかの女性らへの『不快な行為』をやらかしていたようだ。

※本人にしてみればセクハラしていた自覚はなかったようだ。だからこそ改まらなかったのだろう。

そこで、ついつい――代表が個人的に起ち上げていた掲示板で、ワシを含めた数人の女性メンバーらは『その男性によるセクハラ行為』について愚痴を言い、仲間内で憂さを晴らすようになっていた。

が、その掲示板が暴かれてしまい、サークルの皆が知るところとなった。

セクハラしていた相手の男性は「傷ついた」と言って退会し、今度はワシを含め、掲示板に参加していたメンバーが『陰で悪口を言うイジメ加害者』という感じになった。

※ちなみに言い訳をするわけじゃないけど、ワシは「その男性からされた不愉快な言動の事実」と、ターゲットにされたことを「悔しい」と言っただけで、誹謗中傷や罵詈雑言を書いたおぼえはないので、加害意識もなく、セクハラした男性に謝罪はしなかった。私的な閉じられた場でも第三者に見られてもかまわないことしか書かない。

セクハラ男性を傷つけて加害者となったワシらではあるが、ほかのメンバーたちにお許しいただき、そのままサークルに残ったものの、それからしばらくして結局、ワシはそのサークルをやめることとなり――
その後、ワシの関知しないところで、他のメンバーによる男女トラブルが発生し(不倫ね)、そのサークルは消滅した。

トラブルを回避するために行ったこと

そんな経験をし、今度は自分が代表となってSNSでピアノコミュニティを起ち上げてみた。

その際、あくまでもピアノを弾くための会とし、恋愛・出会い系目的の人はご遠慮いただくようにし、ピアノのレベルを中上級者にした。初級者を排除することで『恋愛目的・異性との出会い目的の人』を避けることができる。中上級者であれば、純粋にピアノが弾きたい人・ピアノ弾きと交流したい人が集まるだろう。

また、ピアノの練習会・発表会のあと、他のサークルでは夜に飲み会を行ったりして、親睦を深めるが、ワシのコミュでは飲み会はやめにし、昼間のお茶会とした。夕方には散会だ。酒はやっぱトラブルのもとだから。んで、管理が行き届くよう少人数制にした。

おかげで、ワシのコミュではセクハラ・男女トラブルといったおかしな問題は今まで起きたことはない。

でも、ほかのコミュやサークルでは、恋愛トラブル・セクハラトラブルの話をよく聞いたりした。
『大人数』『誰でも入会できる=参加条件が甘い』『夜遅くまでの活動』『酒の席がある』とトラブルが起きやすく、コミュニティの破壊につながる。

誰でもウェルカムな大人数のコミュニティを維持するって、けっこう難しい。

コミュニティにおいて恋愛目的の人を排除する理由

恋愛目的の人がコミュにいると厄介――トラブルの元になり、コミュニティ崩壊へつながるまでいかずとも、やはり『微妙な空気』になることもあるからなあ。

二人だけの世界に入り込み、ほかのメンバーが眉をひそめていることを気にしない。あるいは出会いを求める人などは、目的の異性以外の人と交流しようとしない、あきらかに「あなたには興味ありません」という態度をとり、その興味が持てない人に対し背を向ける、話しかけるなオーラを放つ、などなど、場の空気を悪くすることもある。

一人でもそんな人がいると、ほかのメンバーは「あの人が参加するなら、参加したくない」となり、コミュニティの活動は下火になり、これといったトラブルがなくてもフェイドアウトの道へ進んだりする。

恋愛するのはかまわないが、それは当事者同士で個人的に交流し、コミュを巻き込まないでやってくれ、と思う。

そーいやあ、長年うまく行っていた男性だけのコミュニティに、女性を入れたら、空気が変わり、メンバー同士の嫉妬も生まれ、結局、そのコミュニティは壊れてしまったという話も聞いたっけ。

とにかく恋愛絡み問題は嫉妬や劣等感などネガティブな感情を生むから要注意じゃ。

代表の責任

そんなコミュニティの代表って、どこまで責任を負えばいいのか、メンバーの面倒をみればいいのか、だよな。

コミュ内のルールまでは代表が決められる。しかし、メンバー同士でトラブルが起きた場合、代表はどこまで立ち入るか、だよな。

恋愛トラブルはきわめて個人的なことであるし、代表があれこれ口出ししたり、ジャッジはできない。

仮にジャッジするのであれば、中立でなければならない。

トラブルを起こした者を退会させるかどうか――これも難しい。
よほどのことがない限り、退会させられない。

セクハラ含め、恋愛トラブルだと、双方の言い分もあるし、こっちは警察じゃないんだから、決定的な証拠がない限り、事実かどうか判断することも難しい。

被害者の言い分が全て正しい、と言えないし。
(これを言うと、セカンドレイプとか、加害者の肩を持つのか? と批判されそうだが、被害の声をあげたほうを正しいとし、加害者とされる人の言い分も聞かずに、あるいは言い分は嘘だとして罰するのも問題だよなあ。冤罪だったらどうする?)

結局、成人した人間が起こしたトラブルは当事者同士で解決してよ、となる。触法行為があれば警察に行ってほしい。

それとも代表に裁く権限があったほうがいいのだろうか???

コミュニティを起ち上げ、活発に活動を続けていけば、必ず人間関係トラブルは起きる。

代表は仲裁の努力はするが、あくまで努力まで、だ。
『代表が解決しろ』となれば、代表に相当の権限を与えないと。
けど代表が独裁的だと、それはそれで非難するんだろ? コミュを私物化していると。

セクハラも、人間関係トラブルの中のひとつ。
セクハラだけがなんだか『大きな特別な事件』のように扱われがちだけど。

いや、ワシだってセクハラを受け「ハヤシさんにも非があるのでは」と代表から言われた時、愕然としたし、セクハラ男性がその後も活動し続け、こちらが自粛・あるいは退会することを考えざるを得ないとなると悔しく思う……。

まあ、そんな体験をしつつも――代表の立場で考えれば、トラブルを引き起こす人間へどう対処すべきか、ジャッジするのも難しい。恨まれる場合もあるし、さらなるトラブルへ発展することもある。

一人でもトラブルメーカーがいるとコミュが壊れることもある。

コミュの活動が活発だと、よりトラブルが起きやすい。結局、コミュから距離を置くのが安全、となる。
でも距離を置けば、活動は下火となり、コミュの存在意義がなくなったりする。

ま、それでも東京は――ピアノサークルひとつとってみても、たくさんコミュがある。合わなければやめて、ほかのコミュを探せばいいし、いろんなコミュに入って掛け持ちもできる。

けど、人の少ない=コミュが少ない田舎はそうはいかない。
人間関係でつまずくと、田舎は厄介。

田舎のコミュは数少ないし、そのコミュ内で問題が起きたら、ほかのコミュへの行き場がなく、けっこう辛い思いをするのでは。

地方、とくに限界集落のような、本当に人が少ないところでの生活はそういうリスクがある。コミュがひとつしかなかったら、もう逃げ場がないじゃん。

人間関係――田舎も息苦しくて、かなり消耗しそう。その点、東京は逃げ場がたくさんある。これが都会の最大の利点かも。

ONEれいほくセクハラ問題

ということでイケハヤさんの元書生が代表を務めるコミュニティでもトラブルが起きてしまい、ネットで拡散されてしまった。

イケハヤさんも『イケハヤランド』=街づくりの夢を持っているようだし、こういった事態をどう考えているのかは気になるものの、この件においてはイケハヤさんは「団体に経済的な支援はしたけど口は出さない」としているわけで関係ないだろう。

それにしても田舎の世界って『おっさん』の力が強そうイケハヤさんが嫌いな『セクハラしそうな、頭の固い・古い価値観のおっさん』って田舎のほうにこそ、たくさんいそうなイメージ。(というと田舎差別?)

若い代表が、おっさん・おじいさんたちを指導したり、言うことを聞かせるなんて無理だ。

大事なのはこれからどうするか

一部編集転載。

 

毎回トラブルについて相談する上司(オッサン)の対応力って本当にすごいなと思うのです。

事実確認・関係各所への報告・対応策の提示・お客様へのお詫び・改善案・・・この対応が早く、そして冷静。

このNPO法人には、そういう「トラブル対応」「ステークホルダーへの対応」「社会人としての対応」などをきちんと知っていて、対処できるような大人がいないのではないかと思うのです。

有名なブロガーやインフルエンサーとやらが理事やサポーターとして付いているようですが、社会人としてのトラブル対応を知っているかというと、そこは疑問。

若者側を持ち上げるイケハヤさんは『中高年のおっさん』を敵視し、社会経験豊富な人のアドバイスやその経験は古くて価値がないとし、「歳をとった者の意見・考えは聞かなくていい、むしろ害悪」と煽っている。(少なくともワシはそう受け取っている)

※セクハラの加害者もおっさんが多いし、今回は『おじいさん』が加害者だったわけだけど。

自由・個を求める生き方を目指したい若者の中には、会社組織にいた経験があまりなく、こういった団体(組織)を運営していくのは厳しいかも? 大学のサークルみたいに考えていたら痛い目にあいそう。

田舎のおっさん・おじいさんの協力も必要だけど、トラブルメーカーになる可能性もあり、その時、どう対処したらいいのか――あまりに難しすぎる。

もしワシがこういった団体の代表だとして、こういう問題が起きてしまったら、どうしていいか分からない。経済的に支援していただいている『おじいさん』を責めることもできず、被害者の女性に対し、ただただ謝罪するしかできないだろう。おじいさんと被害女性の仲裁は無理だ。

セクハラ問題を二度と起こさないようにするには、年配の男性方に理解を求めないとならないわけだけど、そういった年配の方々を指導することができるのか?

いや、支援を受けておきながら、指導なんてできるはずない。支援を受けている時点で、こちらはとても弱い立場だ。

地元民の年配の方の支援・協力なしで運営するしかない。

価値観の古いおっさんとつきあえるのか?

イケハヤさんが応援している『ONEれいほく』で起きてしまったセクハラ問題。あれから進展があったようだが――

新参者の若者が、地元のおじいさんに『セクハラ』の概念を教え、セクハラをしないように導けるのか?

限界集落・地方移住を考える若者たちがイケハヤさんの考え・価値観に同調し『会社組織のおっさん』を嫌い、見下しているんだとしたら――田舎のおっさんやおじいさんと上手くやっていけるのかしら?

会社組織で働くおっさんを見下す言葉に同調しながら、こういった地元のおっさんやおじいさんの支援を借りながら活動をしていることに違和感を持ってしまう。

とくにセクハラ問題は厄介だ。おっさんやおじいさんが力を持つ田舎での活動――被害者となりうる女子の活動は制限するしかないのでは。女性がどうしても参加したい場合、こういった問題が起きても組織は関知しない・責任を持たないことを明言するしかない。

そもそも『年上の人たちを見下す発言に同調している時点』で、こういったコミュニティづくりは最初から無理があるように思う。

※その後『ONEれいほく』は『ひとまき』に名前を替え、何事もなかったかのように活動を再開。このセクハラ問題のその後については触れていない。

告発した被害者側への違和感

【ONEれいほく 移住女子暴行騒動】イケダハヤト「彼らに責任を問うのはナンセンス」当事者「BuzzFeedはこちらになんの確認もせず間違った情報を公開」「大人は汚い」:Birth of Blues

告発した被害者側の人のつぶやき――「大人って!どうしてこう!!!汚いんですかね!!!ぷんすか」――に違和感を持った。

被害者側もいちおう大人だよね? だから地方移住を考えたりして、こういった活動に参加したんだよね?

被害者側を批判するわけではないが、自分たちを『守られるべき子ども』として捉えているんだとしたら、やっぱり何か危ういものを感じてしまう。

ONEれいほくも『子どもの面倒』はみられないだろう。『大人』に参加してもらいたいはずだ。

また、深刻な問題を語っているにしては「ぷんすか」という軽い言葉を使っていることにも違和感。本当に深刻な問題ならば、こんな言葉遣いをするかな?

まあ、告発者は『直に被害を受けた』のではなく、あくまでも『被害者の友だち』だからかもしれないが。

そう、直の被害者ではないから、告発の内容も具体性に欠け、どのような被害だったのかも分からない。

この具体性に欠けた状態の中、「ONEれいほくを支援していた」という理由だけでイケハヤさんやはあちゅうさんに謝罪を求めるのは酷だ。

ONEれいほくのセクハラ問題は、被害者による告発ではなく、被害者の友だちの告発から始まり、現時点でも被害者自らの言葉は出てきていない。

※現時点で、イケハヤさんとはあちゅうさんはこのようなコメントを出している。

 

Black Box

Black Box

 

はあちゅうサロン・会員同士の性トラブル

追記(2018年8月3日)

はあちゅうさんのサロンでも、ある女性会員が男性会員から性犯罪を受けたらしい。女性会員はまずサロン内で告発、しかしその告発文を勝手に削除されたとのことで、女性は自身のツイッターとブログでそのことに触れ、詳細を有料noteで公表したようだ。

はあちゅうサロンの会員って『恋愛ごと』に興味を持っている人が多そう。だから性に絡むトラブルは起こりやすいだろう。

metoo運動は、はあちゅうさんも関わったことだし、こういった問題について無視すると疑問を持つ人も出てくるのは仕方ない。

ただ、会員同士のトラブルは、当人同士で解決するのが基本。加害者を退会させるにしても、加害者側にも言い分があるだろうし、コミュニティ運営側が裁定するのは難しい。

コミュニティって参加人数が多ければ多いほどトラブルも起きやすい。それに対処するとなると、コミュニティを運営するってほんと難しいね。

※関連記事